今、亀井金融庁が熱い! − 亀井さんはどこまでやるか?
2009-10-20


後期医療保険制度、裁判員制度などなど。小泉竹中時代に当の自民党国会議員でさえ、その内容を知らずに成立してしまった法改正は多い。何が起きていたのだろうか?金融関係もその一つだろう。亀井さんにはぜひ頑張って欲しい。記者会見での亀井さんの発言、質疑応答を見ると、できるかどうかは別にして、亀井さんが目指しているものに行き着く。

>−−−−−−−−−−−−−−−
問: ザ・タイムズのレオ・ルイスです。一般の人々、つまり社会の利益というのは、大臣の考えで、株主の利益よりも優先されるべきものだとお考えなのですか。
答: これは、株主もやはり一般国民です。そうした株主が、国民全体が幸せになっていく過程の中で、株主の方も利益を得ていく。国民が犠牲になる中で、株主だけが利益を得ていくということはあり得ないのです。長続きしないと思います。特に、日本の社会においてはそうですね。株主もまた一般の国民の一人であって、そういう観点から、私はそうした投資の関係についても、国はこうやっていくべきだと思いますので、株主が一時的に利益を得るということだけでは、結局、その株主もうまくいかないと思います。
亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(雑誌・フリー等の記者)
[URL]
−−−−−−−−−−−−−−−<

この考えは信用創造という特権を受けている銀行業務にも当てはまるだろう。大阪産業大学の本山教授が指摘しているように、米国のいくつかのバブルは具体的には投資銀行という名前の強欲投機集団が中心となった「法改正」から始まっており、その後、ドットコムバブルや住宅バブルというようにバブルの対象を変えていったものだった。これに似た法改正が日本でもどさくさに紛れてやられていたはずであり、ぜひ焦点を当てて国民の注意を喚起してもらいたい。オバマ政権には、法改正の首謀者であり、金融規制強化に反対した連中が中心にいる。

>−−−−−−−−−−−−−−−
問:世界経済の現状は「百年に一度」の危機ともいわれている。欧米の大手金融機関のパニックが起こり、米自動車業界が苦境に陥るなど、ダメージが世界に広がっているように見えます。

教授: 「百年に一度」という表現は、それほど間違ってはいないと思います。もちろん、いまの金融危機を招いた最大の責任者であるグリーンスパンの居直り発言は、それだけで糾弾されるべきです。ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM、米国コネチカット州に本部を置いて運用されていたヘッジファンド)が破綻した直後の1998年に、米商品先物取引委員会(CFTC)委員長のブルックスリー・ボーンが野放図な金融の動きを規制しなければ、「経済が重大な危機にさらされる」と規制法案作りを開始した時、そんなことをすれば戦後最大の危機に世界が陥るとして法案を撤回させた首謀者がグリーンスパンだったのです。

 クリントン政権下のルービン財務長官、サマーズ財務副長官も恫喝に加わりました。ルービンは91年に「金融近代化法」を作成し、大恐慌の教訓に基づく銀行・証券・保険業務の兼営を金融機関に禁ずる「グラススティーガル法」を破棄して、兼営を認可してしまいました。さらに、グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長はルービン辞任後に財務長官に昇進したサマーズとともに、金融派生商品に対する政府管理の強化に反対する報告書を99年に提出しました。00年には「商品先物近代化法」がグラム共和党上院議員の手で成立し、商品先物の規制が禁止されました。

 グリーンスパン、ルービン、サマーズが、現在の米国発の世界金融危機を生み出す法制的裏付けを与えた張本人たちです。金融派生商品は、1930年代の恐慌時にはまだありませんでした。現在はそれが金融危機の主因になっています。その意味では、「100年に1度」という表現は正しいでしょう。


続きを読む


コメント(全0件)


記事を書く
powered by ASAHIネット