「国の家計簿」に並ぶ官製プロパガンダ?
2009-12-26


日本が米国債を購入しているのは、円売りドル買いの為替介入で円高を抑えるためと信じている人がまだいるようだ。実際に日銀がどのような為替介入をやったのか見てみるといいだろう。財務省にデータが出ている。

財務省:外国為替平衡操作の実施状況
[URL]

Forex Watcherというサイトでは、00から08年度までの日銀介入実績をグラフにしてくれている。

日銀介入実績
[URL]

見ると分かるように、2004年下半期から2009年現在に至るまで、日銀は為替介入をしていない。しかし、その2004年下半期から2009年11に至るまで証券保有金額は30兆4799億円増加している。

30兆4779億円(=96兆2,886億円 − 65兆8107億円)
ソース: 財務省 − 外 貨 準 備 等 の 状 況
[URL]

つまり、一般に流布されているような、為替介入と証券購入はまるで関係がない。また、それ以前に、円売りドル買いの為替介入をしたとしても、それと米国債購入とは直接のつながりはない。何故なら、ドルは通貨であり、通貨で何を購入しようが、本来自由であるべきだからだ。「円売りドル買いの為替介入=米国債購入」というのは、「国の家計簿」同様、意図的に流布された嘘・プロパガンダそのものではないだろうか。

さらに進んで、小泉政権時代にはきわめて巨額の為替介入が実施され、米国債が購入されている。当時のグリーンスパンFRB議長でさえ批判をしたほどだ。この巨額介入、巨額な米国債購入はどういう目的で行われたのだろうか?どのようなカネが使われたのだろうか。疑問は尽きない。

円高介入:グリーンスパンFRB議長が日本批判
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